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第19回珍味川柳入賞作品発表

応募作品 ペンネーム又は本名
大賞 珍味食べ世界の鼓動ミャクミャクと ともえもん
優秀賞 我が家にも備蓄珍味と備蓄米 おきょう
優秀賞 タイガース勝てば珍味と進む酒 ひいろ
佳作 万博にあったらよかった珍味館 ミャク2
佳作 うちにある内部留保は珍味だけ あけぽん
佳作 べらぼうに美味い珍味で一人酒 いーちゃん
佳作 噛むほどに国宝級の味が出る 沙緒翁
佳作 万博の大屋根よりもイカリング 梨友
佳作 晩酌の即戦力になる珍味 蒼介
佳作 関税に負けるなCHINMI海超えて 海獣マニア
佳作 いいつまみ今日のお酒は長くなる てぬき親父
佳作 19.2秒じゃ噛み切れぬ珍味 ルーキー
佳作 酒のあて妻のやさしさひとつまみ たかひろ

応募総数 2,807句
入賞作品 13句

選考委員会の講評

入選作品のユニークな味わい

江畑 哲男

「川柳って楽しそうですね」、周りの人たちからこう声をかけられます。「幸せオーラ」が小生には出ているのでしょうか?
「私は川柳をつくることは出来ませんが、読むのは大好きです!」、こんな感想も頂戴します。川柳という大衆文芸は読んでも楽しい、何だかそう褒められたような気がしました。
第19回を数えた珍味川柳。作り手にとっても、読み手にとっても、楽しくて生き生きとした川柳が集まりました。たくさん集まりました。応募作品数2807句。本当に有り難うございました。
川柳の楽しさ。その背景はいくつかありますが、共通しているのはたぶん発想力と語彙力でしょう。
まずは、発想の楽しさ。
入選作品をご覧ください。今年のトピックがてんこ盛りになっています。万博や備蓄米、野球・TV番組から国際政治に至るまで。時には、スキャンダルだって川柳作家にとっては美味しい題材なのです。ちゃっかり採り入れた入選句もありましたね。
トピックだけではありません。古き良き人情も珍味川柳は大切にしております。古いものと新しいもの、言うならば「不易流行」を珍味川柳は追いかけているのです。そこが珍味川柳のフトコロの深いところかも知れません。
次が語彙力。
川柳は原則口語(=話し言葉)で言い表します。入選した13句をご覧になればお分かりのように、漢字・カタカナ・ひらがなと作品に応じて書き分けております。算用数字やアルファベトまで駆使して表現しているのです。
「内部留保」や「関税」という経済用語が出て来たかと思えば、「国宝級」「即戦力」など、一見珍味と無関係な語彙まで引き合いに出して、川柳に仕立てております。作者の語彙力を脳トレのつもりで味わってみて下さい。
入選句はどれも楽しくて、味わい深い作品ばかりです。皆さんどうぞご鑑賞下さい。なお、大賞及び優秀賞にはコメントを付けておきました。

《大賞作品》
珍味食べ世界の鼓動ミャクミャクと」(ともえもん)
今年の大賞作品はコレ。申し分ナシの大賞作品。ミャクミャク君と結びつけた点が大手柄でした。「ミャクミャク」はもちろん大阪・関西万博の公式キャラクター。万博人気上昇ととともに俄然注目を浴びました。中七「世界の鼓動」とのマッチングもお見事でした。

《優秀賞作品》
我が家にも備蓄珍味と備蓄米」(おきょう)
「令和の米騒動」! 多少大げさでしたが、かなりマスコミに煽られました。農相の交代劇と備蓄米。ずいぶん話題になりましたね。作者は「備蓄米」といっしょに「備蓄珍味」を持って来ました。珍味を「備蓄」しているようです。何ともユニークな発想。このユニークさが審査委員から高い評価を受けました。

タイガース勝てば珍味と進む酒」(ひいろ)
今年のタイガース、強かったですねぇ。ぶっちぎりでセリーグを制覇しました。ひいきのチームを応援しながらの野球観戦。お茶の間で一杯ヤリながらというのは、昔ながらの懐かしい風景です。ひいきのチームが勝つと当然お酒も進みますよね。そんなほっこり感が皆さんの共感を呼ぶことでしょう。

(一般社団法人・全日本川柳協会副理事長)