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第14回珍味川柳入賞作品発表

応募作品 ペンネーム又は本名
大賞 コロナ後も 我が人生は with珍味 猫原えみ
優秀賞 くさや食べ 伸びるソーシャル ディスタンス 吉田聖地
優秀賞 夫婦の日 夜通し飲んで 珍味の日 通り雨
佳作 マスクより 珍味が欲しい 自粛中 あかりん
佳作 富岳にも 珍味の技は 真似出来ぬ マコッチャン
佳作 「チ」と打てば 珍味がずらり 出るスマホ よし得
佳作 嬉しい密 3大珍味 詰め合わせ
佳作 吉田類 憎らしいほど 珍味食う アガボ
佳作 家飲みで 知った珍味の 奥深さ 大福豆子
佳作 「全珍連」 その略称に 味がある 七味マヨネーズ
佳作 リモートじゃ 珍味の味は わからない コントレイル
佳作 医療者を せめて珍味で 癒したい くうちゃん
佳作 コロナ禍に 負けるな珍味 これにあり 大林

応募総数 4,285句
入賞作品 13句

選考委員会の講評

~珍味があればコロナなんて~

今年も投句数が増え続け、昨年の約5%増しの4285作品に達しました。長引くコロナ禍での自粛で作句の機会が増えたことも考えられます。実際に作品の内容もコロナ絡みが過半数を占めました。奇しくも入賞作品13句中の過半数8句がコロナ関連作品となりました。コロナを詠むと言っても、その視点には限りがあります。従って同想や似た表現の作品もかなりありました。その中から表現力の優れた作品を代表として選ばせていただきました。コロナ以外の入選作品テーマとしては「富岳」「スマホ」の他「珍味の日」「全珍連」「吉田類」といった少し変わった視点のものが占めました。

大賞の「コロナ後も我が人生はwith珍味」は、コロナ後も新しい生活様式が必須と言われている中、「with珍味」と動じない姿勢がコロナ関連代表作品として評価されました。

優秀賞の「くさや食べ伸びるソーシャルディスタンス」はくさやの特性をソーシャルディスタンスに上手く絡めて納得させられます。同想もありましたが表現的に流暢にまとまっています。「夫婦の日夜通し飲んで珍味の日」は今迄単独の日は多く詠まれてきましたが、それを上手く繋げて納得させられます。「夜通し」が効いています。

佳作のコロナ関連作品の視点「マスクより珍味」「3大珍味詰め合わせの密」「家飲みで知った珍味の奥深さ」「リモートでは味わえない珍味」「医療者を珍味で癒す」は表面的でない視点で詠まれていて川柳らしさを感じさせます。また「負けるな珍味」は一茶の句のパロディ-として効果的です。コロナ関連以外の「富岳も真似出来ぬ」「チと打てば」「酒場詩人の吉田類」「全珍連の味」の視点にも川柳らしい穿ちが見られます。

来年はコロナを克服して五輪の作品が増えることを期待しております。是非奮ってご応募ください。

講評 珍味川柳選考委員長 津田 暹