珍味(キス)
細長くスマートな体、長い吻(眼よりも前の部分)の先に付いたおちょぼ口がトレードマーク。淡彩の美しさをもった魚たちである。日本には1属4種が分布し全長40cmほどである。
淡い色調の姿に似て、その味はきわめて淡白。てんぷら・フライなど多くの料理法にあう美味な食用魚である。
■キスの分類
シロギス | キスといえば、このシロギスのこと。 腹びれ、しりびれの縁辺が他の3種は黄色いが、シロギスは黄色くない。 温帯域の砂浜海岸に生息。白身でまったくくせがない。 初夏の魚の代表として、さまざまな使われ方をされる。 |
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アオギス | 第2背びれに特徴的な小黒点列が入った非常にスマートな体。 九州の一部と台湾に分布。 日本では積極的に利用されていない。 |
モトギス | 沖縄版シロギスといった風貌。 インド・西太平洋の熱帯~亜熱帯海域に広く分布し、 日本では沖縄島以南の浅い砂泥底に見られる。 フライなどにすると美味。 |
ホシギス | 比較的ずんぐりした体形。 体側に2~3列の暗色斑と胸びれの基部に1黒色斑をもっている。 日本では、琉球列島沿岸の浅い砂泥底に見られる。フライなどに。 |
アメギス | ずんぐりした体形。体背部は飴色・こはく色で腹部は白色。 体の中央には1本の銀色縦帯が走る。 オーストラリア南西~南部の沿岸部に生息。冷凍したものが日本に輸入されている。 |