珍味(イカ)
第2次大戦後、副食物・嗜好を目的とした製品が登場するようになり、このころイカ加工品の数は急速に増加した。
今日ではその種類は数え切れないほどあり、細長く切ったもの、イカの形に整形したもの、リング状に切ったもの等さまざまな形のものが登場した。
また、味も調味料・香辛料や製造方法のちがいによって実にさまざまで、多いに楽しむことができる。
お酒の肴として、またお子様のおやつとしても大人気である。
■イカの分類
コウイカの仲間
コウイカ |
特徴 |
外套膜の両側に全縁にひれ。肉は厚くてやわらかく美味。 |
利用法 |
てんぷら、焼き物、煮物など |
モンゴウイカ |
特徴 |
胴長20cm位、背中は虎斑のあいだに目のような紋様。 |
利用法 |
さし身、すし種 |
トラフコウイカ |
特徴 |
胴長30cmを超え、背中の虎斑模様が明瞭。 |
ヨーロッパコウイカ |
特徴 |
地中海を中心に分布、肉厚でやわらかい。 |
利用法 |
甲は漢方薬の原料 |
ヒメコウイカ |
特徴 |
胴長7~8cm、甲が細長く、背側がピンク色。 |
ヨーロッパヒメコウイカ |
特徴 |
胴長9cmくらい、地中海を中心に分布。 |
ミサキコウイカ |
特徴 |
胴長6.5cmくらい、腹側に2本の赤い縦筋がある。 |
スジコウイカ |
特徴 |
胴長7cmくらい、胴が幅広である。 |
シシイカ |
特徴 |
細長く触腕に100個の吸盤がある。相模湾以南、富山湾以南分布。 |
コブシメ |
特徴 |
胴長50cm位の巨大種。触腕の先端が半月状に広がっている。 |
利用法 |
刺身 |
シリヤケイカ |
特徴 |
胴長12cmくらい、背中に白点模様。 肉質はやや硬い。 |
利用法 |
刺身 |
ミミイカ |
特徴 |
胴長4cmくらい、ひれが耳のように見える。 |
利用法 |
丸ごとゆでて |
ヤリイカの仲間
アオリイカ |
特徴 |
外套全縁に半円形のひれ、背側に多数の横縞。高価。 |
利用法 |
乾製品、刺身 |
ヤリイカ |
特徴 |
細長く、外套膜は40cmに達する。身は薄いが独特の甘み。 |
利用法 |
刺身、生鮮食品 |
カリフォルニアヤリイカ |
特徴 |
胴長16cmくらいの小型。カリフォルニア州。 |
利用法 |
釣りの餌 |
ケンサキイカ |
特徴 |
ヤリイカよりやや太い。肉厚で旨みがある。 |
利用法 |
刺身、するめ加工 |
ヒラケンサキイカ |
特徴 |
東南アジアから北オーストラリアに分布。 |
利用法 |
するめ加工 |
ベイカ |
特徴 |
胴長6~7cm、ひれは胴長の半分位で丸みのある菱形。 |
利用法 |
生食、塩ゆで、煮物 |
ジンドウイカ |
特徴 |
外套長は10cm位と小型。 |
利用法 |
丸煮され総菜 |
アカイカ(スルメイカ)の仲間
アカイカ |
特徴 |
濃い体色が特徴。胴長40cmを超え筋肉質。 |
利用法 |
加工品に用いられる |
アメリカオオアカイカ |
特徴 |
胴長1M近く巨大種。 |
利用法 |
加工原料 |
トビイカ |
特徴 |
筋肉がやや硬いため市場価格は低い。 |
スルメイカ |
特徴 |
胴長30cm程度、筋肉質の身体に菱形のひれを持つ。 |
利用法 |
生食、煮物、照焼き、天ぷら |
ニュージーランドスルメイカ |
特徴 |
ニュージーランド北島を中心に分布。 |
利用法 |
冷凍品として日本に輸入 |
アルゼンチンイレックス |
特徴 |
別名マツイカ。外套40cm。 |
利用法 |
加工品原料 |
カナダイレックス |
特徴 |
外套30cm程。 |
ヨーロッパイレック |
特徴 |
シーフード料理の盛んな地中海地方で重要な食材。 |