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珍味(フカヒレ)

フカヒレ1フカヒレ2フカヒレ3

フカヒレは、サメのひれの部分のみを切り落し、約20日間天日干しにして乾燥させたもの。
フカヒレは広東料理の材料のにかでもツバメの巣に次ぐ高級品である。
中国の清朝末期に君臨した西太后は、食道楽として知られ、満漢全席と呼ばれる豪華な宴会様式を好んだ。その宴には必ずフカヒレの料理が並んだという。
日本では江戸時代からフカヒレが知られるようになり、後に中国への輸出品のひとつとして俵物と呼ばれ、重要な産品となった。

サメの種類とフカヒレの品質

フカヒレは製品の色や形、サメの種類、産地、加工方法等によって品質が複雑に分類され、価格が定められている。
例えば、製品の色によって白翅(パイチー)と黒翅(ヘイチー)に大別され白翅はメジロザメ、ツマグロ、シュモクザメ類などから、黒翅はネズミザメ、アオザメ、ヨシキリザメ、ネコザメなどからつくられる。
特に左図のメジロザメからとれるフカヒレは白翅として珍重されている。
また、部位としては背びれ、尾びれ、胸びれの順に上等とされている。

フカヒレの戻し方と成分

乾製品のフカヒレを調理する時は、何日もぬるま湯につけてやわらかくし、鱗や皮を取り除いて用いる。
この処理に手間暇がかかるため、最近ではここまでの前処理を済ませたものを乾製品や冷凍にしたもの、生のひれを前処理して乾製品としたものなどがでまわっている。
フカヒレは長寿を保つ食品といわれ、主成分は栄養補給剤などに多用されるコンドロイチン硫酸を含んだプロテオグリカンと呼ばれる硬タンパク質やコラーゲンである。
実際に老化防止の役に立つとする専門家もいるようである。